中間管理録 トネガワ ネタバレ と レビュー

「月刊ヤングマガジン」連載 「中間管理録トネガワ」【原作:萩原天晴・漫画:橋本智広、三好智樹・協力:福本伸行】レビュー(ネタバレ含む)

中間管理録 トネガワ「旧友」(月刊ヤングマガジン2017年No.7 収録)

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月刊ヤングマガジン 2017年No.7 [2017年6月20日発売] [雑誌]

月刊ヤングマガジン 2017年No.7 [2017年6月20日発売] [雑誌]

  • 作者: 福本伸行,萩原天晴,三好智樹,橋本智広,吉谷光平,高田サンコ,佐木飛朗斗,桑原真也,明日乃隆,芹沢直樹,山田風太郎,せがわまさき,五十嵐健三,鳴見なる,麻宮騎亜,岡崎武士,楠みちはる,浦津ゆうじ,東直輝,柳沢きみお,安達哲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/06/20
  • メディア: Kindle版
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 過去

高校の同窓会に向かう車中の利根川。

部下の黒服山崎に「いいですね」と言われるも、「良くない、あんなものは過去に捕らわれた者達の現実逃避にすぎない」と言い返す。山崎に「それならなぜ参加するのか」と問われ、「若い頃に大口をたたいていたもの達が、どんな大人になっているかを確認する」と答える。

友人

 受付をすませるや否や、早速声の大きい友人に絡まれる。

次々と集まる旧友達を目にした利根川は「現実が上手く行かないヤツに限って、こういう場で無駄にはしゃぐ」と心の中でボヤく。

 努力

対照的に、成功を納めたもの達は、落ち着き払い談笑している。努力を重ねたもの達は、それなりに上手く行き、バカはバカのままだ、と思う利根川。

残酷

しかし、外見だけは年相応に変化していた。

童顔と言われた者は、ミミ毛ボーボー。

ハンサムと言われた者は、男性の顔のままハゲに。

真穂

そんな利根川の前に現れた香川真穂。フルネームで呼ぶ利根川に「マホ」で良いよと返す香川真穂。

利根川は、ふと、彼女の左手に目をやり、そこに結婚指輪を見つける。

告白

会場の外で煙草を吸う利根川。

香川真穂から告白され、フった立場であり、彼女に想いを寄せていたわけではないが、指輪を見て少しショックを受けていた。

 子供

そんな利根川の横に転がってきたボール。

何事かと会場(母校の体育館)をのぞくと、そこにはドッジボールを始めた同窓生達の姿があった。

もはや小学生だとボヤく利根川に「みんな子供みたいにはしゃいじゃって、しょうがないよね」と笑いかける香川真穂。

そこに猛スピードで近付くボール。利根川はそれを受け止めて「はしゃぐのもホドホドにしろ」と言い残して、その場を去り、帰ろうとする。

校歌

利根川を呼び止める香川真穂。

 もうすぐ先生達も来るから一緒に校歌を歌おうと誘う。

「いい大人が恥ずかしい」と断る利根川に「1日だけあの頃に戻るのも楽しいんじゃない?」と提案する。

「何度言われても歌いはしない」と言い切る利根川。

次回

先生達も到着し、校歌を斉唱する同窓会参加者たち。

香川真穂が目を向けた先にあるのは、ピアノを伴奏し、同窓会をエンジョイしている利根川の姿だった。

 

次回の同窓会は、10年後…

 

 「旧友」のレビュー

同窓会に批判的な態度で臨む利根川の姿に、「実はいじめられっ子だった」的な想像で読み始めてみたが、全く違っていた。いつもとは少し違った斬り口とテンポですすむ今回の「旧友」。

いつものクールなダンディーさはあまり感じさせずに、少し斜に構えたツッパリ感が、どことなく高校生を彷彿とさせる。

何だかんだ言いながら、最終的に同窓会をエンジョイできた利根川の姿に「ホッ」としたのは私だけだろうか?

 

 

中間管理録 トネガワ「編集」(月刊ヤングマガジン2017年No.6 収録)

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月刊ヤングマガジン 2017年No.6 [2017年5月19日発売] [雑誌]

月刊ヤングマガジン 2017年No.6 [2017年5月19日発売] [雑誌]

  • 作者: 吉谷光平,福本伸行,萩原天晴,三好智樹,橋本智広,佐木飛朗斗,桑原真也,楠みちはる,鳴見なる,岡崎武士,芹沢直樹,ぢたま某,山田風太郎,せがわまさき,明日乃隆,高田サンコ,麻宮騎亜,東直輝,浦津ゆうじ,柳沢きみお,安達哲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/05/19
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 アンチアカウント

帝愛公式Twitterアカウントの「中の人」として奮闘する利根川。対する内部犯行を匂わせるアンチアカウントの方は、順調にフォロワーの数を伸ばしていた。

緊急会議

アンチアカウントのフォロワーが七千を越え、内部犯行の可能性が有ることから緊急会議が開かれる。会議の最中にツイートされた中に「ツイードダブルのおじさん」という言葉があった。帝愛内どころか「利根川チーム」内の犯行すら疑われ始める。

疑心暗鬼

 利根川チーム内に流れ出す「ギスギスした空気」。そんな中、着実にフォロワー数を伸ばすアンチアカウント。

遂に一万の大台を突破した。

 手掛

犯人特定のために躍起になって手掛かりを探す利根川チーム。過去のツイートを見返す利根川のパソコンディスプレイに映し出された画像に、佐衛門三郎が反応する。

編集

それは画面が割れたタブレットの画像だった。佐衛門三郎の手によって手際よくアドビソフトの画像編集処理が進められる。

犯人

画像処理の結果、割れたタブレット画面に人が写り込んでいる事が判った。そこにあったのは、元利根川チームの海老谷の姿だった。

新着

騒然としながらディスプレイに釘付けとなる利根川チーム。そこにアンチアカウントからの新着ツイートが飛び込んできた。

巨塔

新着ツイートの内容は「きょうもそびえ立つ黒い巨塔、ブラック帝愛。」というもので、帝愛本社ビルの写真も付いていた。

帝愛

本社ビルの前に立つ海老谷の姿を見つけた利根川。そのままツイートを続ける海老谷は、利根川チームに囲まれる。

理由

何故こんな事をするのかと海老谷を問い詰める利根川。海老谷は追い詰められ、「自分の不幸は全て帝愛に入社したからだ」と語りはじめ、遂には大声で「不当解雇だ!」と叫び出した。利根川の指示で利根川チームの黒服達が海老谷を取り押さえ、海老谷は意識を失う。

 四畳半

意識を取り戻した海老谷は、四畳半の独房に入れられていた。しかし、そこには水道、トイレ等の基本設備の他、テレビやハイスペックPC等も備え付けられていた。

 処罰

利根川は海老谷に「今回の海老谷の行動は看過できず、相応の処罰を受けてもらう」と切り出した。

続いて海老谷に手渡されたものは、帝愛公式Twitterアカウントのログインアドレスとパスワードだった。

 能力

驚く海老谷に利根川は伝える。「Twitterの能力は認める」「帝愛の為に呟き、フォロワーが10万人付いたら出してやる」、と。

積上

数分後、利根川ルームでディスプレイを見つめる利根川。そこに海老谷による新着ツイートが入る。

それを見た利根川は独り言を言った。

「何度失敗しても、とどのつまり人は皆一つ一つやるしかない。積み上げろ、1ツイートずつ…」と。

 

 「編集」のレビュー

ついに明かされたアンチアカウントの犯人。またもや登場の人騒がせな海老谷。

何度も海老谷に裏切られた利根川、今回は流石に許さないだろう。。。という予想を見事に覆す利根川の底知れぬ度量に、清々しさを覚えるのは私だけだろうか?

 

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中間管理録 トネガワ「呟言」(月刊ヤングマガジン2017年No.5 収録)

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中間管理録トネガワ(5) (ヤングマガジンコミックス)

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月刊ヤングマガジン 2017年No.5 [2017年4月20日発売] [雑誌]

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  • 作者: 芹沢直樹,吉谷光平,佐木飛朗斗,桑原真也,福本伸行,萩原天晴,三好智樹,橋本智広,ぢたま某,山田風太郎,せがわまさき,鳴見なる,明日乃隆,コンドウ十画,楠みちはる,高田サンコ,麻宮騎亜,岡崎武士,浦津ゆうじ,東直輝,柳沢きみお,安達哲
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/04/20
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 公式

利根川のもとに中田が「見てほしい」と、持ち込んだノートPCのディスプレイに映し出されていたのは、帝愛公式のツイッターだった。

 継続

「フォロワーが少ない」と嘆く公式ツイッター担当の中田に対し、大事なことはツイート内容よりも「継続」だと利根川は説いた。中田に指導しながらツイッターをチェックしていた利根川の目に入ってきたのは、アンチ帝愛の「帝愛潰すアカウント」だった。

フォロワー数

くだらない呟きを繰り返す「帝愛潰すアカウント」をチェックする利根川、帝愛公式アカウントのフォロワー数が、アンチ帝愛に負けている事に気付く。

交代

業を煮やした利根川は、公式アカウントの担当を中田に任せず、自ら行うと宣言する。こうしてSNSの影響力の大きさを重く考える利根川の、帝愛公式ツイッター「中の人」生活が始まった。

中の人

 ツイート内容の八割は、天気。たまに宣伝やキャンペーンを織り交ぜながら継続する利根川。しかし思うように伸びないフォロワー数。たまに「いいね」が入るが、それは山崎の「気遣い」であった。

手練

そうこうしているうちに、フォロワー数は更に差を広げられる。利根川から相談された佐衛門三郎はアンチアカウントの診断をした。相手はなかなかの手練れであり、単なる批判ツイートをしているだけではなく、随所にフォロワー数を増やすテクニックを盛り込んであり、アンチアカウントと本家アカウントの間には「大人と子供、歴然の差」があると断言する佐衛門三郎。

 徹底

ここからは自分が代わろうか、と提案する佐衛門三郎に対し、「世迷い言ばかりの自堕落な非生産なクズに自分が負けるはずがない」と、徹底的に戦う姿勢を崩さない利根川。アンチアカウントがやっている事を自分もやれば良いと、早速勉強を始める。

方程式

様々なトレンドを取り入れながら急速な成長を見せる利根川のツイートであったが、一向に縮まらないフォロワー数の差。勝ちへの方程式が見えないまま迷走を続けていた。

味噌汁

佐衛門三郎から社員食堂に呼び出された利根川。佐衛門三郎から「今朝のアンチツイートを見たか」と、問われる。まだ見ていないと答える利根川にPC画面を見せる佐衛門三郎。

そこには「帝愛社食の味噌汁は具がもやしだけ。」のツイートがあった。慌てて佐衛門三郎の前に置いてあった味噌汁の具を確かめる利根川が目にしたのは「もやし」だけだった。

内部

利根川と佐衛門三郎は、内部の人間による犯行である事を確信した。

 

 

「呟言」のレビュー

SNSの影響力が大きい事を充分に理解しながらも、実際にどの様に活用して良いのかわからない企業は多いはず。帝愛もその中でもがく一員として奮闘するネタだが、相変わらずの利根川のバイタリティーの強さに感銘を受けるのは私だけだろうか?

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たまには自己啓発的なものも読んでみた 第1弾

漫画ばかり

中間管理職としては、漫画ばかり読んでいるのもアレなので、たまには真面目に自己啓発的な読み物にも手を出してみる。

 

なかなか

まじめ的なヤツに手を出すには、腰が重くてなかなか進まないが、いざ読み始めてみると、これまたなかなか面白い。

何度も

「何度も読み返したくなる」と言えば聞こえは良いかも知れないが、ウチの場合は「一読しただけでは意味が理解できない」と言う意味。大概は「?」だらけで頭に入ってこないので、二度見、三度見して漸く「なんとなく」理解できてくる。

 

第1弾

最初に読んでみたのはコレだ

sugoi-suguyaru.hateblo.jp

 判っていてもすぐやるのはなかなか難しい。コレを読んですぐに始めてみたのが、このブログ。読んだ甲斐が有ったと感じたのは私だけだろうか?

 

中間管理録 トネガワ「太鼓」(月刊ヤングマガジン2017年No.4 収録)

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中間管理録トネガワ(5) (ヤングマガジンコミックス)

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月刊ヤングマガジン 2017年No.4 [2017年3月21日発売] [雑誌]

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  • 作者: 井上智徳,トニーたけざき,吉谷光平,佐木飛朗斗,桑原真也,福本伸行,萩原天晴,三好智樹,橋本智広,ぢたま某,芹沢直樹,明日乃隆,山田風太郎,せがわまさき,麻宮騎亜,岡崎武士,楠みちはる,鳴見なる,浦津ゆうじ,東直輝,柳沢きみお,安達哲,高田サンコ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/03/21
  • メディア: Kindle版
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英会話

月に一度の会食の席で乾杯を交わす利根川と兵藤会長。兵藤は「最近、英会話を始めた」と利根川に話しかけ、早速英会話の成果を披露する。兵藤を誉める利根川の脇で1人の黒服が倒れ込む。

八乙女

それは中途入社の八乙女だった。倒れた理由が「英語を喋る会長が格好良すぎた」からだと言う八乙女に呆れる利根川。会食に連れてきたことを後悔し始める。

大ハマり

利根川の予想とは裏腹に、兵藤は更に覚えた英語を披露し続け、更に大袈裟に露骨な「ヨイショ」を続ける八乙女。結局、八乙女は兵藤会長に瞬く間に気に入られる。

営業

その日以降八乙女は、事ある毎に会長に呼び出されるようになった。 利根川チームの中では、八乙女が様々なセールス業を経験してきた営業のプロらしい、と噂になる。しかし利根川は「営業では良くても帝愛ではあんな太鼓持ちは通用しない」と、言い切る。

訪問

兵藤会長の八乙女寵愛は加速して行き、呼び出しだけではなく、直接兵藤のほうから八乙女を訪れるようになった。八乙女の露骨なヨイショは収まることを知らず、相変わらず会長の機嫌も良い。

ある日、廊下で八乙女と利根川がバッタリ出くわす。八乙女の姿はもはや黒服ではなかった。兵藤会長から見分けが付きやすいようにイメチェンするように指示されたと言う。その頃から「帝愛次期No.2は八乙女ではないか」という噂が流れ始める。そんな馬鹿なことが有るわけないと考えながら歩く利根川の前に、八乙女とじゃれ合う兵藤会長が現れる。

予約

会食の店の予約をとっておいた事を兵藤に報告する利根川。しかし、兵藤は一瞬利根川の名前を忘れかけていた。

 会食

利根川が起死回生の場として挑んだ会食の席。そこには当然のように八乙女の姿もあった。めげずに兵藤会長に窓からの夜景を紹介する利根川。兵藤は「醜く働く庶民がウジャウジャ這っている」と喜ぶ。

私を見て

 突然、兵藤と利根川の前に立ちふさがる八乙女。夜景が見えないからどけ、という兵藤の指示も聞きいれない。怒りが頂点に達した兵藤が「制裁!鉄板に乗れ!」と言うが、八乙女は「乗るなら会長の方だ!」と言い返す。面食らう兵藤と利根川に八乙女は続ける「ヒドいじゃないですか、さっきから夜景ばかり見て、私を見てくれない!」と…

 ソロ

おかしな事を言うなと言う利根川に八乙女は「市民が王の寵愛を求めるのは当然だ」と切り返す。その後も兵藤会長は「カリスマ」だの「神」だのと絶え間ない「おべっか」を連発し、太鼓持ちのドラムソロを演じ続けた。それを見ていた兵藤は「許す!」と言い、八乙女は会長秘書と言う異例の昇進を果たすこととなった。

 

 

「太鼓」のレビュー

 冴子に続いてニューフェイスが活躍する今回の「太鼓」。中途採用の八乙女の太鼓持ちぶりが兵藤会長のツボに大ハマリしたことで一気に利根川の立場まで危ぶまれることとなる。ここにもまたサラリーマンの縮図を感じたのは私だけだろうか?

 

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中間管理録 トネガワ「介入」(月刊ヤングマガジン2017年No.4 収録)

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中間管理録トネガワ(5) (ヤングマガジンコミックス)

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月刊ヤングマガジン 2017年No.4 [2017年3月21日発売] [雑誌]

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  • 作者: 井上智徳,トニーたけざき,吉谷光平,佐木飛朗斗,桑原真也,福本伸行,萩原天晴,三好智樹,橋本智広,ぢたま某,芹沢直樹,明日乃隆,山田風太郎,せがわまさき,麻宮騎亜,岡崎武士,楠みちはる,鳴見なる,浦津ゆうじ,東直輝,柳沢きみお,安達哲,高田サンコ
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判定

利根川の健康診断の結果を見て「酒やタバコを控えましょう」と、告げる医師。判定欄には「要注意」の「C」が並ぶ。それを機に生活習慣の改善を徹底的に始める利根川。タバコは電子タバコに、焼き肉弁当はタニタ弁当に、エレベーターは階段に…

黒服

そんな利根川の頑張る姿を見ていた黒服達は、利根川の前ではカロリーの高い食事を食べないようにしようと言いはじめる。その中でひとり、体育会系出身の堂下の熱は一回り高かった。

コミット

利根川の努力を見て感動したという堂下は、利根川に1から10までとことんコミットする、と堅く決意していた。

堂下

翌朝から、自転車通勤の利根川の背後にピタリと追走する堂下の姿があった。階段でも振り返れば堂下。電子タバコも弁当も利根川が気が付けば、そこに笑顔で模倣する堂下が常にいた。

己の弱さ

ある日利根川は、普段の努力を考え、たまには良いだろうと「マヨ生姜焼き海苔明太弁当」に手を出した。その背後から忍び寄り、いきなり弁当をゴミ箱に放り込む堂下。驚く利根川に堂下は言う、「本当はこんな事はしたくないが、己の弱さに負ける利根川の姿は見たくない」と。

エスカレート

その日を機に堂下の介入はエスカレートした。利根川に夕食の写真をメールで送らせ、炭水化物が多いなどと食生活の管理までも始め、いちいちダメ出しをするようにもなった。

トンカツ弁当

ある日、堂下の目を盗んで「トンカツ弁当」を食べようとトイレの個室に隠れる利根川。弁当を広げ、食べようとしたときに忍び寄る足音。一つ一つ扉を開ける音が近付き、焦る利根川。

いよいよ利根川が潜む個室のドアの下の隙間に影が近づく。焦って周りを見渡し、再びドア下の隙間に目をやると影がない。通り過ぎたかと一息つく利根川。そこにポタリと落ちる水滴。上に目をやると、そこには涙ぐむ堂下の姿。「何度も言ったはずだ」と、トンカツの衣を外し、白米も食べるなと、利根川に指示を出す。

再検査

数日後の再検査の結果、苦労した甲斐有って「オールA」となっていた。喜ぶ堂下を見ながら利根川は堂下の事を「要注意」の「C」と診断していた。

 

「介入」のレビュー

相変わらずの利根川と黒服のドタバタ激。今回の主役は体育会系出身の堂下だ。スポーツマン的な熱い思いでサポートしようとする堂下と、迷惑そうな利根川のやりとりが可笑しい。「己の弱さ」に負けそうな時に、堂下みたいな人間が居てくれたら便利そうだ、と感じたのは私だけだろうか?

 

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福本伸行特別読み切り「王座」

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師走

 寒いと不満を漏らす兵藤会長にダウンでも着ればどうか、と提案する利根川。和服のアイデンティティを捨て、折れろと言うのか?と怒られ「ちゃんちゃんこ」と、言い直す。

自家用

そんな利根川を気にも止めずに兵藤会長は、ハワイに行くと言う。そう言う事であれば直ぐに自家用ジェットを手配しますと言う利根川にヒソヒソと耳打ちする黒服。

モルディブ

自家用ジェットが兵藤会長の息子、和也が同級生を連れてモルディブに使用中である事を告げる利根川。息子にもそんな仲間が居たか、と暫し感慨に耽った兵藤。

大衆機

そう言う事なら仕方ないと、あっさり大衆機を手配するよう利根川に指示する兵藤、ただし「キング」だ、と付け足す。

キング

エコノミー、ビジネス、ファーストの上にあるという「キング」クラス。旅客機の居住空間の1/4を占めるというプライベート空間には、キングサイズベッド、ジェットバス、ビリヤード、卓球台、打ちっ放しまで用意されているという。座席から操縦席を監視できる覗き窓が用意され、キング自ら安全を確認できるという至れり尽くせりのシステム。

至宝

操縦席から機長と服操縦士が直々に挨拶に訪れる。自らを「航空会社の至宝」と名乗る機長に続いて紹介された服操縦士の、見るからに頼り無い態度に不安を覚える兵藤。

「あれ」

そんな兵藤に服操縦士の優秀さを説明し、「航空会社の至宝」である自分が居れば大丈夫、何よりも兵藤会長の座る席には「あれ」がある、と言う機長の説明に納得する兵藤。

 緊張

フライト以上の緊張を強いられる挨拶を終えた機長と服操縦士達により飛行機は無事にテイクオフ。兵藤会長は早々にワイン風呂を堪能し、マグロの解体ショー、にぎり鮨、和洋中の高級食材料理のオンパレードを楽しむ。感動する部下の山崎と荻野を、優しい眼差しで見ながら若い頃の自分を思い出す利根川。

我慢

その頃、現代の奴隷船エコノミークラスで うごめく民衆。せまいけどハワイまで我慢。我慢しながら並ぶトイレ、家族連れのハワイ旅行なんて自分もエグゼクティブまで来たと思いつつ血栓予防の足踏み等々…

エグゼクティブ

一方、本物のエグゼクティブ兵藤会長は、CAと共にツイスターゲームに興じる。そんな上機嫌兵藤の和やかな時間が破られたのは、フライト開始から3時間後だった。覗き窓から操縦席に機長が居ないことに気付いた兵藤。そして機長がキングクラス常駐の医者に手当てを受けている姿を目にする。

服操縦士

機長不在となると、オートパイロットに任せられない離着陸は、服操縦士が代行するしかないと 、操縦席に目をやる利根川達。しかしその服操縦士までもが、座席からずり落ちていく。服操縦士が気絶してしまった、と大騒ぎになるキングクラス。

安穏

そんな事とはつゆ知らず、惰眠、妄想、安穏を貪るエコノミークラスの民衆達。真実を知るのはいつの時代も支配者階級の人間達の後になる。しかしそれ故にこの状況下で、ビーフが良いだのチキンしか無いだの、最後の一個のビーフがあっただの、と小さな幸せを感じながら過ごせる。

決断

一方、阿鼻叫喚のキングクラス、兵藤会長が下す決断。操縦士が居なくなったこの機はいずれ墜ちる、ならば王は脱出する。キングクラスのキングシートは、緊急時に離脱出来るようになっている。

人選

キングシートの定員は2名、兵藤会長と、あと1人。利根川、山崎、荻野。この中で兵藤に選ばれるのは誰か。利根川は予想していた、山崎と荻野には悪いが会長が選ぶのは自分だろう、と。

年寄り

兵藤会長が下した人選は「アゴ」、すなわち山崎だった。何故自分を選ばないのかと兵藤に詰め寄る利根川。答える兵藤「オマエは年寄りだから。サバイバルには若い力が必要」

離脱

兵藤にヘルメットを着けさせ、脱出準備を完了させた山崎。2人でキングシートに座り、兵藤は離脱ボタンを押す。機体下部が開き、二人が座るキングシートは無事に離脱した。

緊張

兵藤会長と山崎の離脱後、悲嘆に暮れる残された利根川達。しかし利根川が気付く、操縦席に服操縦士が居る事に。気絶して座席からずり落ちたと思っていた服操縦士、実は機長不在の緊張から唇が乾き、取り出したリップクリームを焦って床に落としただけであった。

単なる勘違いで有ることが判明し、「早まった」と悔やむ利根川。会長の迅速な決断と行動力が結果的に仇となった。

GPS

離脱後、無事に海上に着水し、漂流する兵藤会長と山崎。サバイバルバッグの中の水と食糧を確認しようとする山崎に兵藤会長が声をかける、「コーヒープリーズ」。此処は機内ではなく、言うなら遭難中だと説明する山崎に苛立ち、ヘルメットを「これ、ウザイ」と言って海に投げ捨てる兵藤会長。命の次に大切なGPS内臓ヘルメットを失う2人。

強運

もうだめだと絶望する山崎、居眠りを始める兵藤。しかしその3時間後に、兵藤会長が懇意にしているパナマのタンカー船と遭遇し、無事に救助される。つまり、強運兵藤会長にはGPSなど不要、何があっても生き残る事を証明した。

無事

一方機内 、ハワイまで気を気をもみ続ける利根川達、復活した機長。めでたしめでたし。

 

特別読み切り「王座」のレビュー

本家、福本伸行描きおろし特別読みきりの「王座」。兵藤会長の王様ぶりを余すところ無く伝えている。キングクラスの豪華さとエコノミークラスの対比が可笑しい。本家ならではの切り口で描かれる独特の世界観が印象に残る。年寄りと言う理由で外される利根川の姿に、自分の姿を投影してしまうのは私だけだろうか?

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